田部井美幸さん
30歳に突入。将来の展望が描けない、不安を抱える日々でした
父の仕事の関係で、幼いころから世界各国を転々としていました。
その影響もあって海外旅行が大好きで、大学卒業後は旅行代理店に就職しました。
20代の頃はそれなりにやりがいを感じていたのですが、終電近くまで働く毎日の中で、30代に入る頃には、将来への不安を抱えるようになりました。
このままではいけないと、そうは思うものの、答えが見つからないまま鬱々とした日々を過ごしていました。
そんな中、趣味で始めたヨガはとてもたのしく、崩れてしまった心身のバランスが整っていくような実感がありました。
一時はヨガのインストラクターになることも考えましたが、それで食べていく覚悟もなく、どこに向かったらよいのか、自分を見失った状態が続きました。
そんな時、たまたま仕事でインドを担当した際にアーユルヴェーダというものを知りました。
アーユルヴェーダとの出会い
アーユルヴェーダを調べれば調べる程どんどん興味を惹かれていきました。
まずはインドかスリランカで2週間のアーユルヴェーダ体験をしてこようと思ったのですが、日本に帰ってきて今までと同じ生活に戻れば、今の私と何も変わらないのではないか、と気づきました。
一時的な癒し体験ではなく、アーユルヴェーダを学んで、自分の一部として人生に取り入れたい、まさに「アーユルヴェーダと一生つきあってみたい」そんな想いが湧き上がってきたのです。
その時点でもう、アーユルヴェーダを将来仕事にいかせないだろうか、と考えを巡らせるようになっていました。手に職をつけて自立する。アーユルヴェーダとともに次のステップが見えた気がしました。
学校に行こう!それが私のターニングポイントでした
アーユルヴェーダを本格的に教える専門学校でいちから勉強しよう、そう心に決めて行動に移したことは、本当に大きな転機でした。
アーユルヴェーダの理論である「ドーシャ(生命エネルギー)」の話はとくに、私の心の持ち方や人間関係に大きな変化をもたらしました。
この世にはヴァータ(風)、ピッタ(火)、カパ(水)という3種類のエネルギーが存在していて、私たちの体質もこの3つのバランスで決定されています。これらは体型、食生活、睡眠のとり方、生活のペース、性格の違いにも影響してきます。
これまで会社、家庭、友人関係において「どうして、この人はわかってくれないのだろう」「なんでうまく行かないのだろう」と悩むことが多かったのですが、人それぞれにドーシャバランスが違うということを知ってからは、人間関係の悩みがぐっと減りました。自分の視点だけで考えて他人を評価したり、恐れたり、不安になったりすることが本当に減ったと思います。そして他人と、落ち着いて正面から向かい合うことができるようになったのです。
それは自分自身と向き合うきっかけにもなり、幼少時に抱いていた夢を思い出したのです。それは「平和」に貢献すること。なんとなく戦争や紛争を解決することが平和への貢献だと思っていたのですが、アーユルヴェーダが教える「人生の目的」を学んだときには、本当に大きな衝撃をうけ、そして気づいたのです。
平和というのは、なにも戦争や紛争を解決することばかりではない、身近な私たち一人一人の心の平和こそが世界の平和につながるのだ、と。
そしてそのためには、まず自分自身の心を平和にしなければならないのだ、ということにも気づきました。
そういうことがだんだん見えてきて、私の中で生きる目的がはっきりしてきて、幼いころ心にともった平和への想いと、現在の私の想いがつなりました。そのようにして、人生でやりたいこと、やるべきこと、というのがはっきりしてきたのです。
友人たちの結婚、出産ラッシュ
学校に通う前の話ですが、30を過ぎてから周りの友人たちが次々と結婚し出産をして、家庭を築いていく中で、私はひとり、蚊帳の外にいました。
口では結婚したい、自立したいと言ってはいたものの、本心では、結婚や自立を恐れていました。このまま「誰かの奥さん」とか「●●ちゃんのお母さん」になるのが怖かったのです。その前に自分の仕事を何とかして確固としたものをもちたい、そんな焦りがありました。
しかしアーユルヴェーダの学びにより生きる目的がはっきりしたことで、そのような焦りは自然となくなり、結婚して家庭を持っている友人にも心に余裕をもって会うことができるようになりました。自分という核ができて、人との出会い、付き合い方や向き合い方が変化していくのを自分でも実感していました。
外の環境に振り回されない自分が出来てきたころ、ひとりのスリランカ人アーユルヴェーダ医師に出会いました。
そして昨年、結婚し、今ではふたりで楽しく暮らしています。
「結婚おめでとう」といわれる度に思い出すのです。
結婚おめでとうって、「自立の覚悟ができたこと」に対してのおめでとうだって、いつか言われたことを。
アーユルヴェーダライフの先に
卒業後、勤めていた旅行会社を辞め、英国アーユルヴェーダカレッジでの講師とセラピストへの道を選びました。今はこの仕事を通じてアーユルヴェーダの知恵を探求し続けています。
その過程で、学びかけだったヨガももっと深く追求したくなり、今は仕事と並行してヨガ療法士の資格を取る勉強をしています。
いま、ヨガの勉強を再びはじめたことで、もっとアーユルヴェーダを探求したいとも思うようになりました。
そして今後は、ヨガとアーユルヴェーダをもっと追究して、両方をリンクさせることで自分らしいアーユルヴェーダの道を切り開ければいいな、と思っています。
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