味の種類は5味ではない?アーユルヴェーダにおける6味の持つ働きと効果
ダイエットに効果的な食べ物や自分の体質に適した食材、知りたいと思いませんか。アーユルヴェーダでは、味の種類を6つに分類し、それぞれの味の働きや効果、ドーシャへの影響などを説明しています。私は、料理や食事の際にその理論を意識することで、徐々に体が元気になっていくのを実感するようになりました。以下で詳しくご紹介していきますのでぜひ参考にしてください。
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アーユルヴェーダにおける6つの味の働き
アーユルヴェーダでは、味を6種類に分類し、それぞれに働きがあると教えています。ここで詳しく見ていきましょう。
アーユルヴェーダにおける味の種類は5味ではなく6味
食べ物が口のなかに入ると味を感じますよね。栄養学における味の分類は5種類(甘味、酸味、塩味、苦味、うま味)と言われていますが、アーユルヴェーダにおいて食生活の基本となっているのは6つの味です。うま味を除き、辛味と渋味を加えた「甘味」「酸味」「塩味」「辛味」「苦味」「渋味」に分類されます。
6味それぞれの働きとは
アーユルヴェーダでは、6味それぞれに働きがあるといわれています。
甘味は、すべての味のなかでもっとも栄養があり、からだの組織を作る働きがあります。摂り入れると満足感を生み、エネルギー源でもあるため、私達にパワーを与えてくれるでしょう。
酸味は、食欲を増進し、消化を促進する働きがあります。アーユルヴェーダにおいて、食欲、消化力は健康維持のためにとても大切です。
塩味は、消化を促進しますが、少しおなかを下しやすくします。醤油や味噌など日本食に使用される調味料に多く含まれる味ですが、食べ過ぎには気をつけましょう。
辛味は、分泌液を増やしたり、消化力を刺激したりする働きがあります。それによって滞りを改善することが可能です。
苦味は、解毒作用や炎症を抑える働きがあります。消化を促進し、デトックス作用があるといわれているため、ダイエット中でも適しているでしょう。
渋味は、解毒作用や体の中の不純物をなくす働きがあります。そのため、薬によく使用されている味です。
このようにアーユルヴェーダでは味を6種類に分類し、それぞれの働きを説明しています。さらに、それぞれの味はドーシャにも影響を与えるため、摂り入れる際にちょっとしたポイントを押さえておくといいでしょう。
6味がドーシャに与える影響と効果
6つの味とドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)の増減には深い関係があります。以下でこれらの味がヴァータ、ピッタ、カパのエネルギーバランスに与える影響について見ていきましょう。
甘味がドーシャに与える影響と効果
甘味は、米、小麦、牛乳、砂糖、大麦、ココナッツ、果実、ジャガイモなどの食べ物に含まれています。私たちのエネルギー源となり、性質は重性と冷性です。重性は軽性のヴァータを、冷性は熱性のピッタをバランスさせます。一方、食べ過ぎると、重性と冷性の性質をもつカパを増加させるため、体も心も重くなり、だるくなってしまうでしょう。特にカパ体質の方やカパが増加しやすい春の季節は食べ過ぎに要注意です。
酸味がドーシャに与える影響と効果
酸味は、酢、梅干、チーズ、ヨーグルト、発酵食品、柑橘類などの食べ物に含まれています。健康を維持するために大切な食欲、消化力を高める働きがあり、性質は、熱性と重性です。そのため、軽性を持つヴァータのバランスを整える働きがあります。一方、食べ過ぎると熱性のあるピッタが増加し、胸焼けなどの炎症を起こしたり、重性のあるカパを増加させて、太りやすくしたりしてしまうので注意が必要です。
塩味がドーシャに与える影響と効果
塩味は、漬物、醤油、塩、昆布、塩漬けした魚、チーズ、醤油、味噌、海苔、昆布などの食べ物に含まれています。日本食にもよく使用される味ですが、熱性を持っているため、食べ過ぎるとピッタが増加し、お腹を下しやすくなるので注意が必要です。また、重性の性質も持っているため、カパ体質の方も食べ過ぎには気をつけましょう。一方、ヴァータのバランスを整えてくれるので、ヴァータ体質の方にとても相性が良い味です。
辛味がドーシャに与える影響と効果
辛味は、ショウガ、コショウ、ニンニク、ワサビ、トウガラシ、香辛料などに多く含まれている味です。消化に刺激を与える働きがあり、熱性と軽性をもっています。そのため、冷性と重性のあるカパをバランスさせる味です。カパが増加して、体の流れが滞っていると感じた時に、辛味のある食べ物を摂り入れてみるといいでしょう。逆に、食べ過ぎると、熱性のあるピッタと、軽性のあるヴァータを増加させてしまいます。辛い食べ物は、疲れてイライラしている時や、ダイエット中に食べたくなますが、控えた方がいいでしょう。
苦味がドーシャに与える影響と効果
苦味は、緑黄色野菜、ニガウリ、ターメリック、緑茶、コーヒー、ゴーヤなどに多く含まれています。デトックス効果があり、性質は冷性や軽性、乾性です。そのため、重性のあるカパや熱性のあるピッタのバランスを整えます。食べ過ぎてしまった次の日や、消化力が低下している時に摂り入れるといいでしょう。一方、食べ過ぎるとヴァータを増加させてしまいます。ダイエット中や疲れが出はじめる夕方はヴァータが悪化しやすくなっている状態です。そういう時は、苦味のある食べ物を控え、甘味や酸味、塩味のある食べ物を摂り入れ、バランスをとりましょう。
渋味がドーシャに与える影響と効果
渋味は、豆類、渋柿、緑茶、ジャガイモ、ごぼう、レンコン、豆腐、ふきのとうなどに多く含まれています。苦味と同様デトックス効果があり、性質は軽性と乾性です。ピッタが悪化して下痢や生理痛が酷い時やカパが増加して体が重い時に摂り入れるといいでしょう。一方、食べ過ぎるとヴァータを増加させるので注意が必要です。特に、ヴァータ体質の方や秋から初冬のヴァータの季節は控えた方がいいでしょう。
6味をバランスよく取り入れて健康をさらに促進しよう
アーユルヴェーダの食事法では6味すべての味をバランスよく摂り入れることが大切だと教えています。一方で、それぞれの体質によって好みの味が偏りがちです。
たとえば、ヴァータ体質の方は、辛味、苦味、渋味を好み、ピッタ体質の方は、酸味、塩味、辛味が好きです。そしてカパ体質の方は、甘味、酸味、塩味のあるものばかりを食ベてしまう傾向があります。
好きな味ばかり食べていると、そのドーシャはますます増えていきます。そのため、ヴァータ体質の方は、甘味、酸味、塩味を取り入れ、ピッタ体質の方は、甘味、苦味、渋味を摂り入れることを意識しましょう。カパ体質の方は、辛味、苦味、渋味のある食べ物を積極的に食べると太りづらくなります。
このように、自分の体質に応じて摂り入れる味を意識すると、6 つの味が調和した食事をとることが可能です。その結果、エネルギーのバランスも整っていきます。
私は、料理や食事の際にこの理論を意識するようになって、体が疲れ、だるさ、むくみが改善されたのを実感しています。自分の体質にあった味を取り入れた食事を心がけ、ドーシャのバランスをとって健康な毎日を送りましょう。