アーユルヴェーダを実践して消化力を高めよう!方法や効果をご紹介
朝起きるとむくみが気になる、集中力が持続しない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。これらは、消化力が低下し、アーマといわれる毒素が溜まったことが原因かもしれません。アーユルヴェーダにおいて消化力は健康のために一番と言っていいほど重要なキーワード。あなたの消化力は大丈夫ですか?ここで一緒に確認していきましょう。
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アーユルヴェーダと消化力
アーユルヴェーダでは、心身ともに健康に生活していくためには消化力が欠かせないと言われています。なぜ消化力が大切なのでしょうか。ここで詳しく見ていきましょう。
消化力は健康のカギ
一日の理想的なすごし方(ディナチャリア)にしたがった生活習慣を身につけると、ホメオスタシス(恒常性)が正常に機能し、エネルギーのバランスが整い、心身の不調がいつのまにか消えていくといわれています。
また、このホメオスタシスが正常に機能している状態は、消化力が正常に機能している状態でもあるのです。反対に、アーユルヴェーダで病気とは、消化力が低下して、「毒素となる未消化物が体にたまった状態」をさします。
消化力(アグニ)とは
消化力のことをアーユルヴェーダではアグニ(Agni)といいますが、サンスクリット語で火という意味でもありす。ドーシャ(生命エネルギー)のひとつ、ピッタと同義語であり、英語のignite(発火する)の語源でもあります。
ピッタとは、燃やすことで物質を変換させるエネルギー。生理作用でいえば、食物や情報を消化する酵素の働きともいえます。アーユルヴェーダのもとになっているバラモンの教え、ヴェーダの詩節では、このアグニが冒頭に掲げられるほど、重要視されています。
アグニは天上にあっては太陽、中空にあっては稲妻、地にあっては祭火など、世界のいたるところに存在していると表現されているのです。また、家の火、自然の中の火、心の中の怒りの炎、思想・思考の火としても存在するといわれています。
さらに、人間や動物の体内にあっては食物の消化作用として存在し、栄養を全身に行き渡らせて健康をもたらし、ひいては子孫繁栄や財産の増大などももたらすとも表現されているのです。つまり、私たちが生きていくうえで、さらに宇宙にとっても、アグニはなくてはならないもの。弱まってしまっている時は上手に回復させていくことが大切です。
弱まった消化力(アグニ)を回復させるには
アグニを回復させるためには、
・まずエネルギーの乱れを鎮静し消化力を回復させる
・蓄積した未消化物を排泄させる
・自分の消化力以上の食物、情報、欲望を取り込まない
ということを注意することが大切です。
消化力を上げると得られる効果
では、消化力をアップさせるとどのような効果を実感できるのでしょうか。ここでは、実際に私の学校の生徒の方々のナマの声をご紹介していきます。
消化力を高める方法
ここまで解説してきた通り、健康になるためには消化力をアップし、未消化物をためない生活習慣(ディナチャリア)を実践することが大切です。しかし、何を、どこで消化するかは、病気によってさまざまな状況が考えられます。そのため、ここでは、私たちにとって一番身近な胃腸の働きに着目してみました。
私の学校では、実際にディナチャリアを3か月間実践する授業があります。取り組んだことや体の変化などをダイアリーにまとめ、情報を共有し、生活習慣を改善していく授業です。以下には、胃腸の働きに関しての変化を感じた生徒さん方のナマの声をまとめました。
・ユウコさん「胃腸の調子が良くなった。食欲もあるので消化力も上がっていると感じる」
・ユリさん「朝起きたときにむくみが減って、からだが軽く、午前中から仕事に集中できるようになった」
・サチコさん「夏になると食欲が落ちていたのが食欲も上がり、かつ消化力も上がっている」
・ユキさん「食べる時間帯を意識するようになったので、胃がもたれることが減った」
・トモミさん「白湯を飲む習慣がついて消化力が上がり、体が楽になった」
・アキコさん「胃腸の調子のよさや食欲を感じている」
このように、ディナチャリアを実践することで、胃腸の消化力が高まったと実感した方は多くいらっしゃいます。そして、この継続が、体にとってさらに良い効果をもたらします。
消化力が上がると得られる嬉しい効果
消化力が上がると、からだの中に未消化物がたまらないので、食べ物を食べ、それを消化するという代謝のプロセスが効率的になります。さらにそれがむくみの軽減や集中力アップにつながっていきます。
消化力が上がることで循環がよくなり、体調が良くなると余計な不快感を感じることがないので仕事に集中することが可能です。
消化力は体質によって異なる
アーユルヴェーダでは、体質によって、食物を摂取するのに望ましい時間帯や望ましい食物も決まっています。よくダイエット特集などで「朝ごはんを食べたほうがいい」とか「食べなくていい」とか、さまざまな情報が入り乱れていますが、アーユルヴェーダでは体質によって異なります。体質に合った食事法を実施すると、胃もたれのような症状を軽減することができるでしょう。
トモミさんは、白湯を飲む習慣に効果を感じています。白湯は消化の火をつけるといわれていますが、白湯を一日少しずつ摂る習慣を身につけると消化管が浄化されると同時に消化力がアップします。つまり、トモミさんの体が楽になったというのは、ユリさんの消化力が回復し胃のもたれもなくなったことで、体が軽くなったと感じられるようになったということですね。
私は、ピッタ体質なので、消化力は強い方です。しかし、食べ過ぎるともちろん消化力が低下するので、食事は1日2回にしています。すると体が軽くなり、集中力も増し、眠くなるはずの食後も仕事がはかどるのです。消化力はひとそれぞれ。あなたの体質、そして消化力に適した食生活を探してみるのはいかがでしょうか。