人によって五感の使い方は異なる?!~五感を使ったコミュニケーション~
今年のGWは、土日祝休みの会社員にとって日の並びがよく、9連休という方もいらっしゃったと思います。
ようやくコロナ前の日常に戻りつつあり、旅行に行かれた方も多かったのではないでしょうか。
私もGWをフルに使って、北インドの旅に行ってきました。
北インドと言えばヨガの聖地でありヒマラヤの麓の地、リシケシが有名ですね。今から50年以上前に、ビートルズが瞑想に訪れた地でもあります。
ガンジス川で多くの人々が沐浴をする姿もよく見る光景ですが、夕暮れの川沿いの風景は、それはそれは美しいものでした。
夕日に輝くガンジスの水面、どこからともなく寺院に集い祈りをささげるおびただしい数の人々、人も牛も犬もサルもバイクも、無秩序に、だけどそれぞれのペースで動いている・・。
今回の旅行の行程により、残念ながらリシケシ観光が出来たのはほんの1時間半程度でしたが、ちょうど雨上がりのサンセットタイムに、しばしの時間散策できたのは、まだよかったかもしれません。
Contents
人には優位な感覚がある
皆さんも旅の目的や、印象的な思い出はそれぞれあると思いますが、五感を通して旅を振り返った時、最も鮮明によみがえる思い出は何でしょうか。
視覚優位タイプ
「澄み切った紺碧の空」「スコールの後にかかったダブルレインボー」「エメラルドグリーンの海の色」など、主に視覚で旅を記憶するタイプ
聴覚優位タイプ
旅行先でかかっていた音楽や、ガンジス川の激流の音、ニューヨークの朝の雑踏など、主に音で旅を記憶するタイプ
体感覚優位タイプ
「ホノルル空港に着くと花のようないい香りがする」「風が心地よい」「現地で食べたおいしい料理」「現地の人々とのふれあい」といった、嗅覚や触覚、味覚、出来事で旅を記憶するタイプ
いかがでしょうか。もちろん、キレイな景色も、おいしい食事も、現地の人との触れ合いなど、どれも強く印象深い思い出で、1番を選ぶのは難しいかもしれませんが、同じ旅に出ても、人それぞれ一番印象に残る感覚は違います。
優位感覚によるコミュニケーションの特徴
これらの優位感覚の違いは、コミュニケーションの取り方にもその特徴が現れます。各タイプの特徴を見てみましょう。
視覚優位タイプの特徴
視覚優位タイプの人は、映像を頭の中に思い浮かべながら話をします。思い浮かんだ映像を次々にアウトプットしていくため、早口、時に話が飛ぶといった傾向が表れます。話しているときの目線は上向き、「見える」「イメージ」といった視覚に関する表現が多く使われます。
聴覚優位タイプの特徴
聴覚優位タイプの人は、言葉を「聞く」ことで情報を取り入れていくため、言葉を大切にして話します。自分が話しながら同時に自分の話している内容を聞いているため、話すスピードは普通で、道筋を立てて論理的に話すことが得意です。話しているときの目線は横向き、「聞こえる」「リズム」など聴覚に関する表現が多く使われます。
体感覚優位タイプの特徴
体感覚優位タイプの人は、体で感じながら話すため、話すスピードは比較的ゆっくりです。また、身振り手振りが多く、感情豊かに話すという特徴があります。話しているときの目線は下向き、「~な感じがする」のような、感覚的な表現が多く使われます。
このように、人にはそれぞれ優先的に使う感覚があります。皆さんはどのタイプでしょうか。
優位感覚の違いによりコミュニケーションに違和感が生じる
人とコミュニケーションを取る上では、これらの優位感覚がお互いに合わないとコミュニケーションに違和感が出てしまいます。
例えば、台風の翌日のこんな会話を見てみましょう。
Aさん:「昨日の台風、風の音がうるさすぎて眠れなかったよ」
Bさん:「そうそう。風で電線がヒューヒュー揺れるし、窓ガラスが割れるかと思う風の音だったよね」
Cさん:「なんか、どうなっちゃうのか不安だった・・」
AさんとBさんは、風の音から台風について語っていますが、Cさんは台風によって不安な気持ちになったことを語っています。
また、視覚優位の早口な人と、体感覚優位のゆっくり話す人では、そのままだとテンポが合わず、早口な人にとってはイライラしたり、ゆっくり話す人にとっては話を聞いてもらえていないような、お互いに違和感を覚えることもあるでしょう。
優位感覚を合わせてよりよいコミュニケーションへ
スムーズなコミュニケーションのためには、人それぞれ優位感覚があると知ったうえで、相手を観察して、相手の優位感覚に合わせてコミュニケーションを取れるようになると、相手からも信頼され、よりよい人間関係を築くことができるようになります。
視覚優位なタイプの人とのコミュニケーション
視覚優位なタイプの人は比較的早口なので、このタイプの方とお話するときは、テンポよく話すようにします。また、視覚からほとんどの情報をインプットしますので、資料を提示する際は、図やグラフ、写真など「見てわかりやすいもの」を意識する、また、話す環境はきれいに整えておくことが大切です。
聴覚優位なタイプとのコミュニケーション
聴覚優位なタイプの人に対しては、論理的に話すことが求められます。話が飛んだり、内容が支離滅裂だと、ミスコミュニケーションになったり、聞き入れてもらえないかもしれません。資料を提示する際は、数字やデータを多用するようにします。また、聞き心地のよい丁寧な話し方を意識し、話す環境も静かな場所を選びましょう。
体感覚優位なタイプとのコミュニケーション
体感覚優位なタイプの人には、ゆっくりとしたペースで話すようにします。また、言葉を選ぶ際には、感情に訴えかけるような言葉選びを意識しましょう。このタイプの方に何かプレゼンをしたり、説明したりする際には、資料を使うよりも実際に触れてもらったり、体験してもらう方が伝わりやすい傾向にあります。また、話をする環境については、温度や湿度、香りに気を遣うようにしましょう。
まとめ
これまで見てきた通り、この人とは会話のテンポが合う、この人とはどうもかみ合わない、といったことは、優位感覚の違いが少なからず影響しています。
まずは自分の優位感覚を知ったうえで、周りの人の優位感覚を観察してみましょう。
論理的な説明を求める上司、テンポよく話がポンポン飛ぶ同僚、ゆっくりとした動作で食べ物の話が多い後輩・・。
また、自分が1番少ない優位感覚を知ることも大切ですね。それを意識すると、自分が少ない優位感覚の人とコミュニケーションする時に合わせやすくなると思います。
自分と周りの人の優位感覚を観察することは、皆さんのコミュニケーションに新しい気づきをもたらしてくれることでしょう!
インドの話(おまけ)
今回の旅の目的は、リシケシから崖っぷちの山道をバスで8時間、延々と走ってようやくたどり着く、ヒンズー教4大聖地の一つであるガンゴドリーという村から、ガンジスの源流であるガンゴドリー氷河を目指し、3日間テント泊をしながらトレッキングをするというものでした。
私の場合、テント泊はもちろん、トレッキング経験ゼロ、出発前のトレーニング代わりに高尾山に登ってみた、ぐらいのものでした。
過酷な山行になるのは目に見えていたわけですが、なぜ今回ツアーに参加したかというと、紺碧の空にそびえるヒマラヤの峰々の、険しくも美しい、圧倒的な自然を観て見たかった、という理由からでした。
結局、悪天候(雪崩が発生)によりトレッキングは中止になったのですが、移動がきつすぎる上に激しくお腹を壊し、おまけに、急遽確保された宿(ヨガアシュラム)は、エアコンなし、お湯も出ず(太陽光システムですが雨続きだった)、トイレの水回りも悪い、といった環境で、かなり厳しい旅となりました。
したがって、視覚を求めて旅に出たわけですが、結果的に激しく体感覚に残る旅となりました。
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