なりたい状態と現状とのズレを確認して自分を統一する

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なりたい状態と現状とのズレを確認して自分を統一する


4月から新年度がスタートして1か月。それぞれが新しい環境に慣れてきた頃だと思います。
私の働く職場では、半期に一度目標設定シートを提出することになっており、4月は2024年度の目標設定の時期でもありました。半期に一度、つまり年に二回、目新しい目標を見つけるのはなかなか大変で、頭を悩ませる作業です。
そこで今回は、自分がなりたい状態と、自分の今の状態を、NLPの手法「ニューロ・ロジカル・レベルの統一」を使って確認し、目標設定につなげてみました。

ニューロ・ロジカル・レベルの統一とは

NLPには、自分のなりたい状態を実現したり、問題を解決するとき「ニューロ・ロジカル・レベルの統一」という手法があります。当スクールでもセラピストコース「ビジネス概論」の授業で出てきましたので、卒業生には懐かしいかもしれませんね。
これは、なりたい状態や抱えている問題について、環境、行動、能力、信念、価値観、自己認識、スピリチュアルという6つのレベルで整合性を取り、統一することによって、自分の中の統一感が高まり、実現しやすくなるというものです。
6つのレベルは、以下のようなことを意味します。

・環境:自分を取り巻く周囲の状況。何が見えて何が聞こえるか。
・行動:自分がしていること、行動、ふるまい 何をする必要があるか
・能力:自分にはどのような能力があるか、どのような能力が必要か
・信念:自分が持っている信念、何を信じているか
・価値観:自分が持っている価値観、何を大切にしているか
・自己認識:自分のミッションやビジョン、自分は何者か、役割や使命は何か
・スピリチュアル:個人としての意識を超えた、大きなシステムの一部であるという感覚(家族、会社、地域の一員)

今回はこの手法を使って、仕事上で自分が感じている問題の解決を試みようと思います。

現在の自分の状態と問題点を確認する

現在の状態を確認する

まずは、仕事をする上で現在感じている問題と、なりたい状態について整理してみました。

現在感じている問題:社長対応が忙しすぎて、周りを助ける余裕がない
なりたい状態:周りに丁寧に接することにより、周りからの信頼を得る

次に、現在感じている問題について先ほど述べた6つのレベルで順に見ていくこととします。

【環境の問題】
コロナ明けから社長の会食や複数の出張、会議が重なり、複数の案件の調整を同時に行うマルチタスクとなっている。
おまけに社長は非常に細かくせっかちでわがままなため、夕方には脳が疲れきっている。結果として、自分の業務の範囲を超えて、周りを助ける余裕がない状態。
【行動の問題】
先ほど述べた、環境において毎日疲れてしまうため、自分の業務が終わったら早く帰ってしまう。
【能力の問題】
スケジュール管理能力、集中力(足りないと感じる能力)
【信念・価値観の問題】
社長の指示だけ従って仕事が回っていればよいと思っているため、やるべきことが終わったら早く帰る。
【自己認識の問題】
社長が社長としての業務だけに集中できるようにアシストすることが秘書の役割だと認識している。
【スピリチュアルの問題】
「会社は会社、自分は自分」と思っている。

問題点を明確にする

このようにニューロ・ロジカル・レベルの6つのレベルに沿って、現在の自分の意識を書き出してみると「社長の指示だけこなせばよい」「自分の仕事を早く終わらせて自由になりたい」といったように、社長対応で忙しすぎて、自分の範囲を超えて周りを助けることが出来ていない状態であることがわかりました。
マルチタスクの状況で、社長対応以外の事務作業や周りをサポートすることについては、かなり雑になっているため、周りによい影響を与える行動ではないことも自分の中ではわかっていて、行動と気持ちに矛盾が生じています。
この状況を客観的に見てみると、自分のことしか考えず、チームワークに適していないように見えてしまい、他者からの信頼を得るのは難しいでしょう。

問題を解決し、なりたい状態へ

視点を変えてリフレーミングしてみる

では、どのようにして他者を助け、周りからの信頼を得られる状況に変えていくかを考えてみます。

そもそも、社長対応が忙しいという状況は変わりません。また、過去のブログでも書いたとおり、他者を変えることはできません。そうなると、仕事に対する自分の考え方や、他者に対する視点を変えることにより、仕事に対する取り組み方を見直す必要がありそうです。
そのような時に、使えるNLPの手法が「リフレーミング」です。
現状の問題として挙げたひとつ「環境の問題」においての「社長が非常に細かくせっかちでわがまま」をリフレーミングしてみます。
例えば「常に正確でスピーディーな指示、強力なリーダーシップの持ち主」とリフレーミングしてみると、素晴らしい能力の上司についていくことで、自分もレベルアップできそうな気がして「頑張ってみよう!」思えてきました。

上位レベルの意識から変えていく

ニューロ・ロジカル・レベルでは、環境行動が最も下位レベル、能力、信念、価値観、自己認識、スピリチュアルの順に上位レベルになると考えています。そして、上位のレベルが変わると下位も変わりやすくなります。
なぜなら、行動レベルで「周りに対して丁寧に対応しよう」と思っても「自分のやるべきことだけやって帰る」という価値観が変わらない限り、どこかで無理が生じて長続きしないからです。

では、私の挙げていた問題についてもスピリチュアルレベルから見直してみます。
まずは「会社は会社、自分は自分」という認識を「自分は社長をサポートする、会社の重要な一員」という考え方に変えてみます。
すると、自己認識のレベルも「社長のアシスト」をすることに加えて「社長と社員、お客様をつなぐ調整役」という認識に変わってきます。

このようにして、さらに下位のレベルについてもどんどん変えていきます。

【信念・価値観】
「社長の指示だけ従っていればよい」
⇒「周りの協力があってこそ、社長の指示をよりよく遂行することにつながる」
【能力】
スケジュールをうまく調整し、事務作業の時間や周りを見渡せる時間を作るために「時間管理能力」を上げる。
(レベルアップしたい能力)
【行動】
「疲れてしまって自分の業務が終わったら早く帰ってしまう」
⇒「社長対応以外の業務については別途、時間を決めてやる。また他者の時間も大事にする。」
【環境】
「自分の業務の範囲を超えて、周りを助ける余裕がない状態」
⇒「社長対応に忙しい中でも、周りに対して丁寧な対応をする」

いかがでしょうか?!「会社は会社、自分は自分」という考え方から「私は会社という組織の中における重要な一員である」という意識に変化させることによって、仕事に対する向き合い方がポジティブになり、そこから、他者を尊重し、丁寧な対応を取るという行動につながり「いつも忙しそうなのに丁寧に対応してくれて助かっている」という声が聞こえてきそうな気がしてきました。

まとめ

2024年度上期の目標は、「自分の時間管理」と「他者の時間を大事にする」に設定しました。
一つは、自分の時間管理をすることによって、周りを見渡せる時間を生み出す。
もう一つ「他者の時間を大事にする」というのは、私が丁寧に仕事をすることによって、ミスや相互認識の相違を防ぎ、他者に余計な時間を使わせない。つまり、他者の時間を盗まない。
これは、ヨガの教えの「アスティーヤ」(盗まない)の実践でもあります。

現在自分が抱えている問題の解決や、なりたい状態に近づくためには、今回紹介したスピリチュアルレベルから現在の環境までの6つのレベルが統一されていると、自分の中に矛盾がなく実現しやすくなります。

今回は会社という組織に当てはめて考えてみましたが、家庭や地域社会、さらには地球、宇宙の一員として、自分はどんな存在なのか、どうありたいかを見直してみてはいかがでしょうか。
すると、そこに向かっていくために取るべき行動が明確になり、やがて自分と自分の周りが心地よく、調和のとれた環境になっていくでしょう。

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ライター

三澤直子アーユルヴェーダセラピスト

みさわなおこ
東京生まれの東京育ち。双子座(インド占星術)、双子座の得意分野であるコミュニケーションスキルに磨きをかけるため、NLPを実践中。
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平日は上場企業社長秘書として勤務する傍ら、週末に総合プロコースで学び、2021年3月に卒業。卒業後は不定期でアーユルヴェーダワークショップを開催し、現役会社員の視点から、仕事を持ちながらアーユルヴェーダを日常に取り入れる方法を伝えるべく活動中。

英国アーユルヴェーダカレッジ認定 アーユルヴェーダビューティーセラピスト/ライフカウンセラー
全米NLP協会認定NLPプラクティショナー
全米ヨガアライアンスRYT200修了
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