つい自分の話を聞いてほしくなる人とは
私の職場に、上司や会社に対する愚痴を聞いてほしくなる、つい話したくなる先輩がいました。
誰かの話を聞いてあげている姿を見かけることがよくありましたし、私も彼女によく愚痴や怒りを聞いてもらっていました。
残念ながら6月で定年退職されたのですが、話を聞いてもらいたくなる人にはどんな特徴があるのか、彼女の様子を観察してみて、私なりに気づいたことをシェアしたいと思います。
話を聞いてもらいたくなる人の特徴
共感と傾聴
最近話題の「傾聴」、様々なメディアで取り上げられていますね。傾聴をテーマにした書籍なども多く出版されています。実はこの「傾聴」はNLPでも重要なスキルの一つで、相手の立場に立って、状況や内容を理解・共感しながら相手の話を聞くことを意味します。実際彼女をよく見ていると、やはり相手の話を聞いて何のジャッジもせずに(←ここ大事!ついついジャッジやアドバイスをしたくなりませんか?)一旦受け入れる様子(まさに「傾聴」ですね!)がうかがえました。
相手の話に対して否定も同調もせず、共感しながら適切なタイミングで「それは大変でしたね」などと相槌を打ち、静かに寄り添っていました。私を含め、話を聞いてもらった人は「ちゃんと自分の話を聞いてくれているんだ」と感じられ、また聞いてもらいたいと感じていたのではないかと思います。
経験や知識の深さからくる信頼感
会社における相談事と言えばどんなものがあるでしょうか?
大抵は周りの人間関係か、担当する業務についての悩みだと思うのですが、彼女は、どんなときでもそれらに対して経験と知識に基づいて適切なアドバイスをしていました。
これは、社会人経験の豊富さや、業務に関する知識の深さが、何を聞いても答えてくれるという信頼感に結びつくのではないかと思います。
責任感と安心感
私の職場はフレックス制を導入しているため、必ずしも始業時間に出社する必要はないのですが、総務という部署の性質上、始業直後は宅配便の荷物の受け取りや、業者対応などの電話が多いため、始業時に誰かいないと困ることが多々起こります。
そのような状況の中、彼女は自分の出社時には、必ず始業時間にはデスクで業務を開始していました。
彼女の責任感からくる行動は、出勤時に多少電車が遅延しても、「彼女が先に出社してくれている」という他のスタッフの安心感と信頼感を生みます。
どんな状況でも、いつもどおり確実に同じ場所にいてくれることは、なかなか出来ることではありません。
丁寧な対応
総務部宛の電部には部署の性質上、会社の代表電話が含まれているのですが、代表電話にかかってくる内容の内訳として95%が営業電話、残りの5%が事業内容に関する一般からの問い合わせです。営業電話については、企業対企業なので、スムーズに対応することができるのですが、一般からの問い合わせというのは、対象が不特定多数の方となるため、時に対応が難しい場合があります。
例えば、私が勤めている会社の事業の一つに、エンタメ情報の配信サービスがあります。
内容としては、スマホの契約すると、1か月無料でサービスがついてきて、翌月からは有料になるものです。
みなさんも、一度は話を聞かれたり、実際に契約された方もいらっしゃるのではないでしょうか?!このサービスは、翌月以降、不要であれば自分自身で解約する必要があるのですが、スマホを契約する時に、あまり意識せずに手続きをしてしまい、長い間月々の料金が引き落とされているという方も多いようで、気がついた際に、解約の目的で代表電話に問い合わせ電話がかかってくることがあります。
大抵の場合、専門の部署につないで終わりというパターンがほとんどななのですが、時々「今まで払った金を返してほしい」とクレームにつながることもあり、私は、ここだけの話、少し苦手意識があるので代表電話をとることを避けてしまうこともあるのですが、彼女は、どのような内容の電話に対しても、丁寧な言葉遣いはもちろん、相手の要望を丁寧に聞き取り、かつ冷静という、私たち後輩にとってお手本のような対応をされていたのが印象に残っています。
誰にでも同じ態度で接する
私はクールでドライな性質が強いため、どちらかというと他者に対しては「自分でやってください」というスタンスです。もちろん、社長やその周りに対しては、秘書という役割上もちろん気遣いを意識して行動しています。つまり、役割によって行動を変えているというところがあります。
しかし、彼女は人に対する線引きがなく、上司に対しても自分の意見をしっかりと伝えていましたし、若手社員に対しては、時には社会の常識をビシッと教えるといった、お母さんのようなやさしさと厳しさのある、面倒見の良さがありました。
話を聞いてもらいたくなる人=セラピスト
ここまで彼女の行動をまとめてみて「そうだ!これはセラピストと同じではないか」と思わず膝を打ちました。
答えが欲しいというより、ただ話を聞いてほしい、共感してほしい、そんな時にいてくれる存在、まさにセラピストと同じですね。
ただ、いつも笑顔でニコニコといったわけではなく、その場に落ち着いて座っているだけなのですが、何とも言えない安心感がありました。
まとめ
他者に対する関わり方や面倒見の良さのようなことは、生まれ持った個々の気質によるところも大きいと思います。しかし、相手の立場や状況を理解しながら、相手の話を受け入れる(傾聴)ことや、チームのためや周りのとの調和を意識して自分ができることを行うということは、気質関係なく意識すれば出来ることですね。
私はこれまで、会社内においては、自分の仕事に関係ない人や物事に対して関わらないように線引きをしてきたのですが、彼女の働き方、業務への向き合い方を振り返ってみて、自分の業務や立場といった環境で線引きをせずに、チーム全体を見て、協力する姿勢の大切さを改めて感じることができました。
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