職場でのミスコミュニケーションをなくすには

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職場でのミスコミュニケーションをなくすには

コミュニケーションとは、「相手の意図を受け取り、自分の意図を正確に伝えること」です。

自分が話したことに対して、相手の反応が、自分が期待したものと大きく異なるケースは、職場や仲間内の会話の中でも、少なからず経験されていることでしょう。今回の記事では、このようなミスコミュニケーションはなぜ起こるのかを知って、職場の同僚や上司と円滑に意思疎通をする方法をご紹介します。

言葉は蓄積された体験や記憶のほんの一部である

私たちを取り巻く外界の情報は、五感を通して脳に送られ言葉で意味づけされます。

私たちは普段言葉を使ってコミュニケーションをしますが、そこで使われる言葉は、その人が生まれてからこれまで体験してきたことの膨大な記憶に紐づけされたものです。しかしながら、コミュニケーションの際に、言語として表れているものは、その人の膨大な体験や記憶のライブラリーの中のほんの一部に過ぎません。

つまり、相手に何かを伝える時は、すべての情報を言葉にするのではなく、時間の制約もあるので、無意識のうちに単純化された言葉を使っています。自分の頭の中では、体験や記憶に基づくストーリーが成立しているので、まるで相手にも伝わっているように思い込みがちですが、相手には情報のほんの一部しか伝えておらず、そこに食い違いが発生します。

隠れている真意を明確にし、気づきを与える

私たちが発する言葉は、対面での会話にしても、メールやSNSによる文章によるやり取りにしても、体験や記憶を言葉にする過程で、非常に多くの情報が単純化されています。相手の意図をより正確に把握するには、単純化された省かれた情報をとり戻す必要があります。

そのためには、相手に「質問」を繰り返して、情報収集して、相手の言葉の意味や真意を明確にしていきます。

適切な質問を繰り返していくと、質問する側が、相手の言葉の意味が明確になるだけではなく、質問された側も自分の本当の気持ちに気づくことにつながります。

単純化の3つのパターン

私たちは、体験や記憶を言葉にする過程で、「省略」「歪曲」「一般化」という3つのパターンで情報を単純化します。

例えば、職場で「上司と相性悪いんだよね」などと愚痴を聞くことはありませんか?
この言葉だけ聞くと、話の内容が漠然としていて具体的な状況が把握できませんね。このフレーズを「省略」「歪曲」「一般化」の3つのパターンに照らし合わせて分析していくと、

省略:情報の一部だけが選ばれ、内容が不明確

→どの上司、どんな時、どんな仕事で、相性が悪いってどういう意味?といったことが明確ではありません。

歪曲:話す内容を単純化するプロセスで、必然的に意味や真意が歪められる

→どうして相性が悪いと思ったのかが分からない

一般化:ある一部の体験が、例外やほかの可能性が考慮されず、同じ種類の体験全体に拡大して当てはめている状態

→いつも相性が悪いように聞こえる

このように、普段よく使う言葉は、多くの内容が単純化されていることがわかります。隠された情報や相手の思いを引き出すためには、適切な質問をすることによって、対話を深めていくことが大切になってきます。

質問で対話を深めるきっかけに-隠れた本音を引き出そう

省略されている情報は質問で解決

「上司と相性悪いんだよね」という言葉に対しては、
「いつそう思ったの?」「どんなふうに相性が悪いの?」「いつも悪いの?」「前よりも?」
などといった質問をきっかけに、対話を深めていくことによって、省略されている情報を収集していきます。
省略されているピースを1つ1つ埋めていくと、相手も頭の中が整理でき、客観的に物事を見ることが出来るでしょう。

質問で視点を変えてみる

「ミスが多いということは、彼は頭が悪い」
最近仕事のミスが続いている後輩に対して同僚がこぼしていました。
ミスが続いているのは、単に疲れているだけかもしれませんし、何か仕事以外の心配事があるのかもしれません。そんな時は、
「どうしてミスが多いと頭が悪いことになるのかな」「どうしてそう思うのかな」
と聞いていくことによって、自分をそう思わせている何かであったり、思い込みであることに気づくかもしれません。その結果、違った角度から物事をとらえることができ、可能性が広がっていきます。

質問で自分を縛っていたものに気づく

ある日、いつも忙しそうにしている同僚に、「大変そうだね。他の人にも手伝ってもらえば?私にも出来ることあるかな?」と声をかけたところ、
「他の人にまかせておけない」
という答えが返ってきました。責任感があり、仕事ぶりは大変優秀な方のですが、周りを頼ることによって、もう少し負担も減るのに、と思いました。
こんな時は、
「他の人に任せたらどうなるの?」「どうしてそう思うのかな?」「これからもずっと?」
といった問いかけをきっかけに、これまでの自分の思い込みや縛ってきたものを引き出すことができれば、
「他の人に任せてもいいのかな」と、気持ちが軽くなることでしょう。

言葉の意味のすれ違いをなくす

自分が発する言葉の意味が、同じように相手に伝わるとは限りません。

例えば上司に「資料作成早めに仕上げてね」と指示されたとしましょう。「早め」という意味が、今すぐなのか、2,3日中なのか、人によってとらえ方が違いますね。
そのような時も、丁寧に質問をくり返すことによって、お互いの考えを擦り合わせすることができ、意思疎通がより正確なものになっていくでしょう。

私たちの使う言葉は、思っているよりずっと多くの情報が単純化されているため、発した言葉がすべてではないことがお分かりいただけたでしょうか。

相手の言葉に対して丁寧な質問を繰り返し、対話を深めていくことによって、問題解決能力もぐっと向上し、職場でのコミュニケーションはもちろん、カウンセリングや教育、もちろんプライベートでも、円滑なコミュニケーションが可能になり、自分の周りにポジティブな影響を与えることができるでしょう。

また、質問することは、相手に気づきを促すだけではなく、自分自身がネガティブな思考にとらわれた時に自問自答することによって、自分が囚われていた思い込みや制限に気づき、物事を別の角度から見ることができ、自らを開放することにつながります。

発する言葉だけで相手を判断しないことを心がけることによって、コミュニケーションが変わってきます。相手に敬意を払った丁寧な質問によって、周りの人々とより良い関係を築いていきましょう!

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ライター

三澤直子アーユルヴェーダセラピスト

みさわなおこ
東京生まれの東京育ち。双子座(インド占星術)、双子座の得意分野であるコミュニケーションスキルに磨きをかけるため、NLPを実践中。
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平日は上場企業社長秘書として勤務する傍ら、週末に総合プロコースで学び、2021年3月に卒業。卒業後は不定期でアーユルヴェーダワークショップを開催し、現役会社員の視点から、仕事を持ちながらアーユルヴェーダを日常に取り入れる方法を伝えるべく活動中。

英国アーユルヴェーダカレッジ認定 アーユルヴェーダビューティーセラピスト/ライフカウンセラー
全米NLP協会認定NLPプラクティショナー
全米ヨガアライアンスRYT200修了
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