体験する、経験することがセラピストに大切な理由

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体験する、経験することがセラピストに大切な理由

セラピストにとって大切なことのなかに、色々な健康法を自分自身で体験してみる、経験してみる、ということがあります。なぜ、体験・経験することがセラピストにとって大切なのかについてご紹介します。

やってみないと何からすすめていいのかも分からない

アーユルヴェーダにはディナチャリアという、どんな体質の人も健康のために行った方がよいとされている1日の過ごし方の教えがあります。このディナチャリアの教えは、サロンにいらっしゃるお客様への生活のアドバイスとしてもよく使われるものです。

などがあり、取り組みやすい習慣もあれば、定着させるのが難しいものもあります。

アーユルヴェーダに興味はあるけどよく知らないという人には、やはり取り組みやすいものからオススメするべきですし、本格的に不調を取り除きたい、良くなりたいと思っている人に対しては、少し大変だけど効果がでやすいものをおすすめする必要があります。

しかし、どれが取り組みやすいのか、反対に習慣化するのが難しいかということは、実際にセラピストが体験していないとわかりません。また、実際に体験することで、お客様に合った習慣を提案することができるようにもなります。

詳細に聞いて、正確に把握する

食事のアドバイス

セラピストをしていると、お客様から食事についてのご相談を受けることがあります。

食事に関しては、ちゃんと体質と体調に合った内容に変えて、3ヶ月程度継続できればものすごく効果を感じられるのですが「食事の習慣を変えることが難しい!」という人は多いです。特にパンやごはんなどの炭水化物や甘いものがやめられないという方が多い印象を受けます。このような方に「炭水化物を控えてください」「甘いものを食べないようにしてください」と提案するとどうでしょうか。

実践するのが難しいということは容易に想像できますよね。そうすると、お客様はアドバイス通りにできなかったことに何となく気まずさを感じてしまい、サロンにいらっしゃらなくなることもあります。

ですから、このようなご相談に対しては、まずお客様の現状をよくお伺いするようにします。例えばパンであれば、油脂や砂糖が多いパンなのか、ごはんであれば、白米なのか玄米なのか、自分で調理したものなのか、コンビニのおにぎりなのか。甘いものであれば、和菓子なのか洋菓子なのかなどなど。。

あとは、どのくらいの頻度で摂っているかについても伺います。
仮に、油脂の多いデニッシュを週に3回食べる、という人がいたとします。そのような場合は、そのうち一回を、干し芋や甘栗にするように提案してみます。また、スタバのフラペチーノが止められない人には、3回のうち1回は無糖のラテにすることをおすすめします。ここでつい、「3回を2回に減らしてみては」と言いたくなりますが、それは焦りすぎかもしれません。

お客様にあった提案

人は空白には耐性が低い生き物です。何かが減ったら、それを別の何かで埋めたくなります。特に体調やドーシャのバランスが整っていないうちは、それが顕著です。

より健康的で、その人の消化に負担がこれまでよりも少なく、かつ満足感を得やすいものに変える。それで3週間続けてもらい、「案外なんてことなかった」「それで馴染んだ」となったら、次の段階です。「出来たけど、頑張った感がある」というのであれば、もう3週間同じステップを続けます。

このように食事のアドバイスをする際は、なぜやめるのが難しいのか、変えやすい点はどこか、どんなベイビーステップを踏めば良いのか、というポイントを踏まえて、お客様にあった提案をすることが大切です。提案をする際には、栄養学の知識ももちろん役に立ちますが、より、活きてくるのは自分の経験からくるアイディアです。

習慣を変えるコツは、簡単すぎるぐらいのことからやること

その人に合わせた変化

習慣を変えるには時間がかかります。習慣を大きく変えるためには、ストレスにならないぐらいの少しずつの変化を、時間をかけて重ねていくものだからです。

ストレスが強すぎると続かなかったり、仮に続いたとしても、ストレスによるエネルギーロスが大きいので、生活全体として見るとよくありません。

とても消耗している人には「それだけでいいの?」と感じるぐらいの習慣から始めるべきですし、ある程度やる気のある人には「ちょっと気をつけたら出来そう」ぐらいの習慣を提案すると良いでしょう。

焦らず寄り添う

セラピストに潜在的な焦りがあると、お客様にあれこれ提案しすぎてしまいがちです。やってみて変化を感じられたら、人は「もっと何かできることはないかな」と感じるものなので、そこはお客様の力を信じて、待ってみましょう。

自分もやってみることでお客様の感情の変化を想像する

自分が体験すると選択肢は広がる

自分でも簡単なものから、食生活のような変えるのにストレスがかかりやすいものまで、色々とやってみることは、セラピストとして必要なことです。人によって上手くいく方法も、有効なアドバイスも異なるので、セラピスト自身が様々な体験・経験をしておくことで、アドバイスの選択肢は広がります。

また「今こんなこと言われたら嫌だな」「ここでこんなアドバイスや励ましがあったら、もっと頑張れたな」「ここを疑問に思ったな」「この変化に気づいてもらえたり、共有できたら嬉しいな」というように、アドバイスされるお客様の気持ちを想像することができるようになります。

できない気持ちもお客様と共有する

セラピストも日々完璧に出来ている訳ではないので、悪い習慣をやめられなかったり、いい習慣が定着しないこともあり、それについて、ちょっと後ろめたいというか、なんとなく誤魔化しておきたい気持ちが出ることもあるものです。でも、そんな気持ちもお客様と共感する入り口になります。

セラピスト自身が、他の人を見て「そんなストイックに、完璧に出来ないよ!そんなおしゃれで健康的なご飯とかむり!」と感じる気持ち。それはもしかしたら、目の前のお客様があなたに感じている気持ちかもしれません。

そんな時、心を開いてもらうためにはどうしたらいいか?という問いや答えは、自分が「そんなの無理!」と誰かに対して感じるからこそ浮かんでくるものです。自分もやってみて、その感情に正直であること。それがお客様を理解することに繋がります。

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ライター

アーユルヴェーダセラピスト木代明子

木代明子
”出せる”身体、望みを叶える身体を作る。ワータ・ピッタ体質。主にさいたま市で活動中。
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2011年に英国アーユルヴェーダカレッジに入学。マッサージ実技のアシスタントの経験もあり。リハビリ職の作業療法士としての仕事も継続中。

極度の冷え性とアトピーを克服すべく様々な健康法を試す中、アーユルヴェーダに出会う。ハードな家庭環境に育ち、それ由来の生きづらさを解消するべく様々なセラピー、癒しや感情についての学びと実践に取り組む。幸せに生きるための心身を作るサポート、知恵を広げる活動を実践中。

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