アーユルヴェーダの体質診断をする意味は?7つの体質の特徴をご紹介!
体質診断をしてみたものの、ヴァータ体質、ピッタ体質、カパ体質のすべてになんとなく当てはまり、モヤモヤする方も多いのではないでしょうか?実は私もそのひとり。診断するたびに結果が違い困っていました。実は、アーユルヴェーダの体質は、複合体質もあり、大きく分けて7つに分類が可能です。コラムを参考にあなたの体質を見つけ、生活に活かしていきましょう!
Contents
アーユルヴェーダにおける体質とは
ここでは、自分の体質を知る意味と、体質改善をするために大切なことについてご紹介していきます。
アーユルヴェーダの体質論
私たちのからだは、ヴァータ(風)、ピッタ(火)、カパ(水)という3つのエネルギー(ドーシャ)によって生命が維持されています。すべての人が3つのエネルギーをもっていますが、エネルギーをどのくらいもっているか、そのバランスはそれぞれ。このエネルギーバランスの違いによって、体質が決定するのです。
また、3つのエネルギーのうち、より多くもっているエネルギーの影響によって、各個人の体格や性格の特徴がつくられます。
そして、長所と短所がかね備わり、その人の個性が形成されていくのです。それと同時に、より多くもっているエネルギーが増えやすく、全体をみるとアンバランスになりやすくなります。
つまり、体質知るということは、どのエネルギーがバランスをくずしやすいかと知ること。
体質で一番多くもっているエネルギーの人は、そのエネルギーの影響を一番受けやすく、そのエネルギーが増えた状態の病気になりやすいといえるのです。
体質は変わらない
一般的には、体質は生まれてから変化しないといわれています。その人の生まれたときの環境、両親の体質・体調などの影響で、受精のタイミングで、体質は決定し、一生変わりません。
つまり、体質とは正確な意味でいうと、その人の本質。本質ですから、変わるわけではありません。本質のエネルギーのバランスから乱れたエネルギーをもとにもどす必要があります。それには、体質に適した生活改善をすることが大切になります。
アーユルヴェーダにおける体質の分類と特徴
3つのエネルギーによって体質がわけられますが、人間をわずか3種類に分けるのは難しいこともたしかです。そこで、複合体質もあわせて、7つの体質に分類しています。ここでは7つの体質の特徴を見ていきましょう。
ヴァータ体質
ヴァータは「風」という意味ですが、五元素の中で空と風からできています。
ヴァータ体質の人は行動派で、明るく、活発、話好き。創造力豊かで流行にも敏感です。
バランスを崩すと落ち着きがなくなり、衝動的で集中力がなくなります。不安感が強くなり、抑うつ傾向になることもあるでしょう。体型はスリムで骨ばっています。頭痛、腰痛、循環器疾患、神経系疾患、大腸疾患などにかかりやすいため、注意しなければなりません。
ピッタ体質
ピッタは「火」という意味ですが、五元素の中で火と水からできています。
ピッタ体質の人は頭の回転が速く、知性派。情熱的でもあり、リーダーシップをとりやすいタイプです。ブランド好きなところがあります。
バランスを崩すと、短気で怒りっぽくなります。ほどよい体型をしているのも特徴です。汗っかきであったり、体臭や口臭が強くなったりすることもあります。肝疾患、胃潰瘍、アルコール依存症、皮膚病などにかかりやすいため、注意しなければなりません。
カパ体質
カパは「水」という意味で、五元素の中で水と地からできています。
カパ体質の人はマイペースで落ち着きがあり、精神が安定しています。寛大で献身的であり、癒し系タイプです。バランスを崩すと、怠惰、鈍感になりやすくなるのが特徴。だるさや眠気が強くなり、何もやる気がなくなります。逆に物事にこだわり過ぎて、執念深くなることも。アレルギー性鼻炎、気管支炎、喘息、肥満、糖尿病などにかかりやすいため、注意しなければなりません。
ヴァータ・ピッタ体質/ピッタ・ヴァータ体質
ヴァータとピッタの複合体質の方は、「軽さ」という性質が強調されます。そのため、想像力と発想力に富み、食欲も旺盛なのが特徴です。しかし、バランスを崩すと、ストレスに対して交互に不安と怒りがやってきたり、胃腸を悪くしやすくなったりします。ヴァータの季節(晩秋から秋)やピッタの季節(夏から秋)の双方に調子が悪くなりやすいので注意しましょう。
ピッタ・カパ体質/カパ・ピッタ体質
ピッタとカパの複合体質の方は、カパの安定性とピッタの知性により、どのような方面でも成功する人が多いのが特徴です。肉体的、精神的にもカパとピッタの特徴が中和され、安定しています。しかし、自信過剰と自己満足に陥ることが多いため友達が少ない傾向もあるでしょう。また、ピッタとカパは「油性」の性質が強いため、バランスを崩すと、体が炎症や肥満を起こしやすく、アルコール性肝炎や脂肪肝を引き起こしやすいので注意しましょう。
ヴァータ・カパ体質/カパ・ヴァータ体質
ヴァータとカパの複合体質の方は、「冷たい」性質が強いので、からだも心も冷たさに弱いのが特徴です。カパの頑固さや慈悲深さによって平和主義の方が多く、あまり怒らず我慢してしまう傾向にあります。カパとヴァータの性質は相反するため、バランスを崩すと性格的に分裂しやすくなってしまうので注意が必要です。すぐ結論を出すのではなく、しっかり調べることを心がけましょう。
ヴァータ・ピッタ・カパ体質
この体質の方はとても稀で、すべてのドーシャの持つ良さを表現できる人です。そのため、アーユルヴェーダでは理想的な体質と言われています。一方、すべてのドーシャが乱れやすい人でもあります。バランスのとれた体型で、病気になりにくいですが、どの季節にも体調が悪くなることがあるので注意が必要です。季節に応じた生活習慣を心がけましょう。
実際には、100人の人がいれば100通りのバランスがあります。その違いがそれぞれの人の個性となっているのですが、体質はこのように大きく7種類に分類できるのです。
さらに、2種類の体質が複合している方がほとんど。時間や季節によって変化するドーシャに応じた生活週間がより大切であることがわかります。
まずは体質診断であなたのドーシャを知ろう
アーユルヴェーダは予防医学であり、自分の体質を知ることによって、どんな病気になりやすいかを予測し、予防することができます。さらには症状を改善し、原因を除去することが可能です。
私は、複合体質ですが、特にピッタが強く、バランスを崩しやすい傾向があります。そのため、基本的に食欲と消化力が高いのですが、ついつい食べ過ぎてしまった時は、胃を壊してしまうこともありました。アーユルヴェーダに出会い、自分の体質が分かることで、消化力が高いのと、消化管が丈夫というのは異なるということに気がつきました。
それからは、会食が続いて、消化管が疲れている時は、自主的にプチ断食をして、消化管を休ませてバランスをとることにしています。
このように、アーユルヴェーダの智慧は日常生活でとても役立ち、健康を維持し、病気を予防することが可能です。皆さんもぜひ、体質診断からはじめてみませんか。