「居ても立っても居られない」と感じる時、それはあなたのカルマ、そして人生の課題なのかもしれません
「居ても立っても居られない」そんな時ありますよね。それは、目の前のことをすべて放り出してだれかを助けたり、仕事が楽しくてしょうがなくて寝ても覚めても、あれこれアイデアが止まらなかったり、まるで何かの力に突き動かされている感覚かもしれません。しかし、アーユルヴェーダに出会い、インド哲学におけるカルマ(業)の法則を理解してからは、「居ても立っても居られない」と感じる時は、それは前世でやり残したこと、人生における自分の課題かもしれないと思うようになりました。そんな時はなおさら、落ち着いて物事を考え、取り組むように心がけることで何か一つ課題をクリアして、魂が成長したという感覚をえられるようになったのを実感しています。
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居ても立っても居られないとは?
ここでは、「居てもたっても居られない」の意味や状況を一緒に考えてみましょう。
「居ても立っても居られない」ってどういう意味?
居ても立っても居られないとは、心配や不安、喜びの気持ちが強く落ち着いて居られなかったり、イライラや興奮でそわそわしたりしている状態のことです。
「居ても立ってもいられない」ことや状況は人それぞれ、心にひっかかることは異なります。これは改めて考えてみると当たり前のようでもあり、不思議なことではないでしょうか。
たとえば「アフリカで飢餓に苦しんでいる子どもがたくさんいる」という状況を聞いたときに、たいていの人は「かわいそうに」と感じたり、「何かできることはないか」と協力したい気持ちになったりするでしょう。
しかし、実際にアフリカに行き、現地で食糧支援活動などをする人はまれです。ところが、このような活動をしたいと突き動かされる人の気持ちというのは、きっと義務感などではありません。「居ても立ってもいられない」という気持ちなのではないでしょうか。
居ても立っても居られないと感じる対象や時は人それぞれ異なる
私は、この「居ても立っても居られない」という気持ちがどこから来ているのか、と考えたときに「前世」という言葉にいきあたりました。肉体は生まれ変わって新しくなりますが、魂は消えることはなく、魂には前世でのなんらかの経験が記憶として刻みつけられ、輪廻転生をくりかえすというのがインド哲学の考え方です。つまり「居ても立ってもいられないこと」というには、魂の記憶からきているのではないかと思うのです。
業(カルマ)の法則とは
カルマとは行為という意味です。インド哲学の生命観では魂は不滅であり、前世もあれば来世もあります。生命を現世のみの存在ではなく、前世から来世へと輪廻する存在としてとらえているのです。前世からの記憶や行為が、本能や情動の癖になっていたりします。
これは因果応報の考え方。自分の過去の選択の結果が、現在の状態につながっているということです。まさしく、撒いた種は行為として返ってくるということ。これを「カルマの法則」とか「業の法則」と呼んでいます。
原因と結果の法則
この自分の過去の選択の結果が現在の状態をつくっているという考え方は、イギリスの思想家ジェームズ・アレンの著書「原因と結果の法則」でも、同じようなことが語りつがれています。「私たちがこれまで考えてきたこと(原因)が私たちの今の環境(結果)を運んできたのであり、自分の現在(の環境)は自分の過去の行動の積み重ねの結果として生まれたのだ」といっています。これは、「原因と結果の法則」であり、この原因と結果の法則の考えの元になった考え方が、インド哲学におけるカルマの法則です。
居ても立っても居られない時、どうすればいい?上手な対処法
居ても立っても居られなくなった時、あなたはどうしていますか?私は、カルマの法則に従って、一瞬一瞬行う選択を客観的に観察するように意識して選択する。自分の本質的で正直な快・不快のメッセージを聞き取って選択する、ということをインド哲学で学び、実践するようにしています。
このように、過去のカルマに対して、どう対応するのか。それは、過去のカルマを人生の課題と捉えて、課題を解決することを自分の成長の糧として、逃げないで無視しないで立ち向かうことが大切であるとされています。
快・不快の感情は人によってそれぞれ異なり、多くは生まれてからの生活環境などに影響されます。このように、前世からの記憶や行為にも支配されていると考えると人生でおこる色々な出会いや出来事が納得できるのではないでしょうか。また否定的な感情は、悪いカルマを繰り返すことになりますので、魂の成長にはなりません。
先の見えない現代の日本では、スピリチュアルの話題が比較的受け入れられるようになり、「前世」や「カルマ」の話を一般で話されるようになってきました。私は、アーユルヴェーダに出会い、こうしたつながりや普遍的な因果律を理解したうえで、自分の感情と向き合うことはとても大切であると思うようになりました。